2016年 第90回 装苑賞　山田知佳

「Defomation～身体変工～」

スカリフィケーションという身体装飾やコルセットなどから着想を得ました。形状記憶のプラスチックをパワーネットに入れて、スカート部分のフォルムを出しました。力を入れた部分なので、パーツのうねりの曲線美や、手縫いの柔らかさを感じてもらえたらうれしいです。持続性がないので形状を保たせることが、今後の課題です。

2016年 第90回 装苑賞 佳作一位　今村未来

「MENOU―瑪瑙―」

めのう（瑪瑙）という天然石の色彩美から影響を受けました。ソフトチュールを116枚重ね、さらにその上にチュール、カットした2種類のビニールをのせ、梨地のビニールでサンドしてミシンワークを施しました。柄に沿ってカットすることで、めのうの持つ帯模様や硬質感を立体的に表現しました。様々な角度から楽しめる服になったと思います。

2016年 第90回 装苑賞 佳作二位　横田 匠

「0」

かつて激動の時代を生き抜いた堀越二郎と、彼が作り上げた戦闘機。作りたいものが作れないものづくりの葛藤は現代にもいえることだと思い、表現しました。壊れたゼロ戦をイメージし、MA-1を解体、再構築。そこに70年前と現代のディテールを落とし込みました。色をそぎ落とし、素材使いでニュアンスを表現しています。