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第100回装苑賞を受賞した須田美咲さんのポートフォリオを、ポイントとともに紹介します。

ポートフォリオって何?

作品のテーマやコンセプト、デザイン画、素材のサンプル、過去の制作物や自己紹介などをわかりやすく1冊にまとめたファイル。デザイナーがどんな思いや意図をもって作品を作ろうとしているのかを、審査員へ伝えるために作るプレゼンテーション用アイテムです。必須事項さえ押さえれば、ファイルの種類やサイズ、ページ数などはデザイナーの自由。まずはポートフォリオ審査を通過するために、自己流でもいいので、自由にポートフォリオを作ってみよう。

ユニークなグラフィックの表紙が印象的な須田さんのポートフォリオ。表紙のデザインは、須田さんのようにグラフィックが目を惹くものから、テーマを際立たせたシンプルなもの、立体的な装飾を施したものまで候補者によって様々。

〔重要〕:必要事項を必ず明記しよう。
ポートフォリオを審査員に確実に届けるために、応募要項に記されている必要事項の明記を忘れずに。
作品応募フォーム用紙(8月下旬に公開する応募要項ページ内)をダウンロード・印刷し、必要事項を記入してポートフォリオと一緒に提出してください。
1次審査通過のお知らせは、電話連絡となります。

POINT 1:まずはテーマを考えよう。
まず初めに、自分がどんな作品を作りたいのかを考えて、テーマとなる言葉を設定します。
身の回りの出来事や最近気になっているカルチャー、大好きな趣味や尊敬するクリエイターの作品など、様々なモチーフを自分の周辺から拾い集めて、テーマにしてください。

POINT 2:次にコンセプトを練ってみよう。
テーマが固まってきたら、なぜそのテーマに至ったのか、その理由や自身の考えをコンセプトとして言葉にしてみます。文章が苦手な人は、モチーフの写真や関連する素材を集めたコラージュを添えてみるのもいいでしょう。

糸や布、ボタンのように、空気も衣服に表情を生み出す資材になりえるのではないかという発想から、ファンつきウェアの研究を続けてきた須田さん。テーマ、コンセプト、発想をどのように実現していくのか、といった情報がわかりやすく1ページにまとめられている。

POINT 3:制作方法や完成イメージを伝える。
どのように実現するのか、制作方法や完成イメージを伝えるための要素を追加してみます。例えば素材サンプルや制作過程を紹介することで、デザイン画がどんな服になるのか、見る人の想像を膨らませることができます。

発想をどのように実現していくのかを、写真を用いて具体的に解説。見た人に完成イメージが想像しやすいようにしている。

POINT 4:テーマをデザインに昇華してみよう。
次にデザイン画を描いてみます。どんな服を作りたいのか、そのデザイン画を実際に形にすることができるのか、の2点が重要なポイント。装苑賞は最終的に3体のミニコレクションでの発表となるので、必ず3枚以上のデザイン画が必要です。

テーマを実際にデザインに展開させるとどうなるのか、デザインのポイントとともに表現。シンプルなラインを用いて、複雑な構造がわかりやすいように工夫されている。

POINT 6:余裕があれば、プラスαの要素を追加してみよう。
●素材サンプルの説明を入れる
●関連の資料を集め、テーマのモチーフを深く考察した、リサーチのページを入れる
●デザイン画を実物にするための研究過程を載せたページを入れる
●伝わりやすいページネーションを考えてみる
●印象的なレイアウトに挑戦してみる

ポートフォリオは起承転結のある一冊の本と同じです。初めてトライする場合は、1~5の作り方のとおりでも大丈夫。ポートフォリオ経験者や時間に余裕のある方は、ぜひいろいろな作り方を試してみてください。プロのように完璧である必要はありません。
デザイナーの熱い思いが込められていれば、審査員に思いは通じます。

須田美咲
2002年、愛知県生まれ。2021年、名古屋モード学園 ファッションデザイン学科入学。2025年、同学校 ファッションテクノロジー学科卒業。現在、名古屋の繊維会社に勤務。

※第100回装苑賞公開審査会の様子はこちら

photographs:Josui, Norifumi Fukuda, Jun Tsuchiya(all B.P.B.)

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